保育園の昼寝

この昼寝の時間中に、保育園の先生方は家庭連絡帳をつけたり、午後の保育に必要な準備や事務をおこなう日課になっているので、眠る子もいれば起きて歩き回る子もいるというような多様な状態には対処できない。そこで、いっせいに全員が寝てくれないと困ることになる。たしかに、かぎられた人手で個人にあわせた保育を実現するのは、とほうもなくむずかしい。そのことは十分承知したうえで、それでも一時間の昼寝については見直しをお願いしたい。

 

昼寝上手は保育園の優等生の特技である。ところが、この優等生は家庭では寝つきが悪く、眠りも浅く、親泣かせであることが多い。子どもによっては毎日昼寝をしたい子もいるであろう。 一方、昼寝がいらない子もいる。こういう子にとって昼寝は余分な眠りになっているので、食後の休憩がすんだら、起きてすごすのがその子にあった日課となる。昼寝は夜の睡眠とセットにして考えることが大切で、個人差の大きい幼児期には、とくに気をつけたい。幼稚園児にくらべて保育園児に夜型化の傾向がみられやすいことは、けっして親のライフスタイルやしつけの甘さではない。子どもの発達にあわせた多様な保育計画が検討されているが、その改革案にはぜひとも昼寝の見直しを重点目標にしてほしいものである。もう一つ、就眠へのステップをきちんとつくることも、この年代の重要なテーマである。歯磨きをしてトイレヘ行き、パジャマに着替える子もいれば、パジャマに着替えてトイレに行って、歯磨きをする子もいる。順番はどうでもいいが、あまりでたらめにせず、お風呂に入ってから寝るまでの一連の行動をつくっていくことである。ステップが身につくと、ステップの進行につれてだんだん寝る態勢がととのっていき、スムーズに眠りにつけるのである。大人も子どももそれがとても大事なのである。小さいころからふとんに左側から入っていた人は、大人になっても左側から入る人が多い。どちらでもいいということはなくて、それができないとベッドの位置を動かしてしまうくらいである。このような就眠ステップとでもいえる習慣は、五?六歳まで、つまり基本的な生活習慣が成立するまでに落ちつかせてしまいたい。