子供の睡眠管理は昼寝がポイント

睡眠管理(スリープ・了不ジメント)の立場からは、夜の一〇時や○時に、眠っている子を起こすようなことは好ましいことではない。理想的には、母親も託児施設に泊って、翌朝、親子で帰宅することが望ましい。公的なサービス機関がベビーシッター形式で訪問保育を実施することも検討されていいだろう。男女に等しくはたらく機会を与える開かれた社会は、幼児のすこやかな眠りを守るやさしさもそなえてほしいものである。いまさらいうまでもないことであるが、子どもの生活を大人にあわせることはできない。子育てはきわめて伝統的な手法を守っていかなければいけない営みである。この三年間は脳が発達していくときなので、リズムの足腰をきちんとするためにも、生活リズムについては休日と平日の差もつくらないようにしたい。起きる時間でも生活時間でも、大人は一時間以内のズレなら規則的といえるが、幼児は食事の間隔が二時間とか、ごくごく短い間隔でできているから、一時間のズレが生じるのは許されない。四歳から六歳までの睡眠で問題なのは、保育園での昼寝である。保育園では一時間の昼寝が義務づけられている。三歳くらいのときはそれでもいいが、五歳や六歳になっても時間と決まっている。保育園で一時間昼寝をさせてしまうと、そこでぐっすり寝てしまった子は、夜眠れなくなってしまう。

 

 

保育園の指導書では、年少児は午前と午後の昼寝、年長児では午後の昼寝をとるようになっている。ほとんどの保育園は、これにしたがって昼食後すぐに昼寝をする日課になっている。部屋を暗くし、静かに横になっていると、たいていの子は一時間くらい眠ってしまう。ぐっすり眠っている幼児を見ると、年長児でも昼寝は必要なものだと思いこんでも不思議ではない。ところが、年長児が休日にどのくらい昼寝をしているかをしらべてみると、大半がときどき眠ることもあるというていどで、眠ってもせいぜい二〇?三〇分である。毎日昼寝をする必要のない状態にまで成長し、力を蓄えてきている子どもを無理に昼寝させると、夜の睡眠を歪めることになる。寝つきが悪くなり、眠りも浅くなって、わずかな物音で目ざめやすくなる。昼寝が必要な子は、とくに暗くしなくても時間がくれば眠る。昼寝が必要でない子は、条件がそろわないかぎり、自分からは眠らない。だから、薄手のカーテンで気が散らないていどにしておけば、必要な子は眠り、そうでない子は起きている。 一〇分ていどの休憩をとったら、眠れない子は別室にいって、その子にあった昼休憩ができるようにしたい。